遺言書の作成が増加している一方で、家庭裁判所において遺産の分割方法を話し合う遺産分割調停の件数も年々増加しています。
遺産分割調停とは、人が亡くなった後、その遺産の分割や分配を行う遺産分割協議において、相続人の間では話合いがつかない場合に、家庭裁判所の遺産分割調停の手続きをすることをいいます。
調停が引き起こされるケースとして多く見られるのは、遺言書がないために、相続人の間で誰がどのように財産を引き継ぐのか、相続人全員で遺産分割協議を取りまとめなければならないが、相続人の意見が一致せず、「争続」に発展してしまったというケースです。
遺産相続のトラブルは各相続人の譲れない主張などが複雑に絡んでくることもあり、一旦争いが起これば、解決までに時間がかかるほか、相続問題が解決しても、親族間の交流が断たれるということも少なくありません。
遺産相続には、このような悲しい現実があるということをよく踏まえて、遺言書をリスクマネジメントの手段として活用しましょう。